海外の代理人との会話で話題に上がることが多い代理人の話し。
A国でいい代理人を知らないか、B国のあの代理人はイマイチ、など、共通の話題になり易く盛り上がります。 先日の上海出張でも、この話題になり、詰まるところ米国の代理人が一番傲慢という結論に至りました。 米国もしくは米国系の代理人との相性が悪いのは自分だけではなかったようで、上海の代理人もいい印象を持っていないようです。 そう言えば世界の観光都市でどこの国の人の印象が良いかというアンケートで、フランスと並んで米国の人気が低いという結果があります。 中国の中華思想も強烈ですが、米国の覇権主義も負けず劣らずです。
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二度目の拒絶理由が届きました。
一回目の拒絶理由のときもそうでしたが、やはり承服できません。 この仕事を初めたころ、拒絶理由を貰うとほとんどが降参状態だった記憶があります。 拒絶理由に納得しまうわけです。 長くこの仕事を続けていくと、拒絶理由に納得がいかないことが増えてきます。 経験値の積み上げていくと、拒絶理由を突破する壁がだんだん低くなり、これは行けるというようなひらめきが生まれてきます。 今回の拒絶理由も1回目と同じように合点が行きません。 拒絶理由の構成で一番重要な先行技術の当てはめが甘いからです。 引用例の組み合わせで進歩性を否定されると、反論が難しいケースが少なくないのですが、今回は引用例一本。 相違点をお決まりの設計事項で片付けてしまうところに乱暴さを感じます。 このことは相違点について先行技術が見つからないということを意味します。 これで上級審を維持できるのだろうかとこちらが心配になります。 3回目のリマインダを出したところ、これまでのだんまりから一転して回答がありました。銀行の手続きが混んでいる、ような理由を主張していますが、DDから90日も経っていて、その言い訳は無理があります。
アポロジャイズを受け入れて下さい、という担当者からのメールを信じて、今週の入金を待ちたいと思います。 ちなみに3回目のリマインダで先方が反応したのには、ちょっとしたカラクリがあります。 相手が反応したくなるようなオファーを盛り込んでみたのですが、それが効いたようです。 中国代理人との意見交換で、日本の出願費用が高いと指摘されました。
安くはありませんが、アメリカよりは安いでしょう、とコメントしたところ、アメリカよりも高いという答え。 出願費用の肌感覚は、欧州、日本、米国で、米国よりも日本の方が高いのだそうです。 日本とアメリカの費用を正確に比較してみれば、やはりアメリカの方が高いということになるのでしょうが、日本固有の問題として、翻訳費用がネックになります。 英語に翻訳された書類なら、複数の国で使い回しができるのですが、日本語の書面は日本のみ。 中国語から英語よりも、中国語から日本語の方が翻訳費用が高く、このことも日本の出願費用が高いという印象を持ってしまう理由です。 中国企業が日本に出願する割合は極めて低く、さらに割高な費用も相まって、日本への出願は人気がありません。 代理人が手数料のディスカウントを努力したところで、その努力は審査請求時のオフィシャルフィーで徒労に終わってしまいます。 田中特許事務所の技術貿易の収支バランスは圧倒的に輸出超過なので、これを何とかしたいというのが来年の計です。 上海出張とは言え、一度は暮らしたことがある街なので、特別なことはないのですが、慣れているからと言って、順調に行くとは限りません。
今回は交通機関にやられました。 まず、新幹線。 週末ということもあり窓口は長蛇の列。 普通の人はネットで予約するので窓口に並ぶ中国人は普通の手続きでは買えない人。 小一時間ばかり並んでようやく順番が廻ってきたのですが、当日の座席はないと言われ焦りました。 発音がし難い地名なので通じなかったかもしれないのですが、周辺の駅に行き先を変えて、とりあえずそこから戻るルートを選ぶことにしました。 順調に行けば2時間位で行けるところを、結局5時間かかって目的地に到着。 次のトラブルは空港へ行くとき。 リニアに乗れば10分で行けるのですが、そのリニアがクローズ。 週末なのになぜか早めにクローズしてしまうという日本では考えられない交通機関。 それでも地下鉄を使えば1時間程度で行けるので焦ることはなかったのですが、その地下鉄が空港の手前で運転を中止。 まだ午後10時なのにです。 後続の列車もないということで、タクシで行くしかないのですが、正規のタクシがあるはずもなく、黒タクを使わざるを得ない状態。 まさかここまで来て最後の最後で黒タクのお世話になるとは思いませんでしたが、もう諦めの心境で値段交渉。 正規の3倍程度の料金で話しをまとめ、何とか空港まで辿りつくことができました。 慣れているはずの上海ですが、予想もしない出来事にその都度、適切な選択をしていかなければならず、五感を総動員しての出張でした。 約2年半振りの上海でしたが、感心したことが3つありました。
一つ目は乗り合い自転車。 上海にいた当時も自転車シェアはありましたが、当時は利用する人はいなくて、ただステーションに自転車が並べられられいるだけでした。 中国で自転車というとクルマが買えない人という負のイメージがあるので、自転車が普及することなどありえないと思っていたのですが、予想は外れシェア自転車を乗る人で街中が溢れていました。 電動バイクが人気だったのですが、電動バイクの規制が始まったこともシェア自転車の普及にはずみがついたのだと思います。 街の至るところにステーションがあるので乗り捨て自由で、完全に街のインフラとして機能しているのには驚かされました。 しかも上海のような大都市だけでなく、地方の小さい街でもシェア自転車が普及しています。 二つ目は治安。 治安が悪い中国ではリュックを背中に背負うことはせず、リュックを前に抱っこするように肩にかけるのが当たり前でした。 背中にリュックを背負う人は観光客と決まっていたのですが、何と背中にリュックを背負う中国人が増えていました。 治安の最も悪い地下鉄の中でもリュックを背中に背負っています。 若い子のファッションと相まって、滑稽なリュック姿が減っているというコレも予想外の出来事でした。 三つ目はトイレ環境。 中国のトイレと言えば汚いの代名詞で、とても利用できるようなところではないというのが当時の状況でした。 今回、お客さんとの食事でたまに食べた中華料理に胃が悲鳴を上げ、30分に一度下痢という最悪な状況でした。 そんな状況だったので、10回もトイレのお世話になる羽目になったのですが、行く先々のトイレがとても綺麗にだったのにはびっくりしました。 しかもトイレットペーパ完備が8割。 新幹線のトイレも綺麗なものでした。 10年前も20年前も全く変わらないのが当たり前の日本と違い、中国の変化の速さには驚かされます。 良い方向に変化しているというのがまた凄いこと。 まだまだ伸び代が有り余っている中国です。 外内案件の入金が3ヶ月ほど滞っています。
督促をしても反応なし。 外国案件は出願人と直接取引きせずに、代理人を介在させる理由の一つが売上回収です。 代理人が間に入ることによって、「弁理士」という信用取引きが可能になります。 今回のように支払に応じないような代理人が存在すると、これまで後払いが成り立っていた業界の秩序が壊れてしまいます。 手数料だけならまだしも印紙代の立替もあるし、このあとのOAの対応も考えなければなりません。 特許管理人を選任しなければならない外国出願人の場合、国内と違って代理人を簡単に辞任することもできません。 アメリカの代理人に案件を依頼していたのですが何と前払い。
これまで多くの初回取引きを依頼してきましたが、先払いを言ってきたのは、ここの代理人が初めてです。 最初は払おうかと思ったのですが、時間が経つにつれて不満が増幅されてきました。 弁理士という信頼関係で後払いというプロトコルがプラクティスとして出来上がっているのに、信用されていないのかと勘ぐってしまいます。 国ごとに固定の代理人を設定していますが、幾つかの国ではまだ代理人を固定していません。 アメリカもその一つです。 依頼する方からすれば先払いしたけど本当に手続きをしてくれるのだろうか、とか、前払いしたあとに、追加の料金が請求されるのではないか、という疑心暗鬼が生まれてきます。 悪名名高いアメリカの弁護士なので、こちら側も相当の覚悟が必要です。 以前から気になっていたウクレレ。 とうとう買ってしまいました。 実は20代の頃に一度ウクレレに凝ったことがあるのですが、たかだか4本の弦にも関わらず相性が悪くて諦めた過去があります。
その後は三線でお茶を濁しながら、上海にいたときは暇つぶしにクラギを再開。 そんなあるときユーチューブで見たウクレレソロが琴線に響いてしまいました。 ウクレレと言えばコード弾きで、一歩間違えると演芸というイメージだっただけに、ウクレレソロは強烈でした。 そのウクレレに付いていたロゴがKマーク。 KAMAKAを知ったのはそれから直ぐでした。 そしてKAMAKAがとても高いということも知りました。 一万円位のウクレレで我慢しようかと当初は思いましたが、あの音が気に入って買うウクレレなので、やはりKAMAKA一択。 中古サイトを探しまくりながらようやく納得のいく代物を見つけました。 ギターと違って流通している量が少なく、さらにハイブランドのウクレレだと完全に品薄。 いま使っている田村ギターよりも高い買い物になってしまいました。 クーリエからのインボイスに「outstanding」の記載されていました。
インボイスとどういう関係で使っているのかと思って調べると「未払い」の意味。 会計英語なのだそうです。 前回、未払いの代理人にレターを送ったのですが、そのとき「未払い」をどのように表現して良いか分かりませんでした。 余り使いたくない単語ですが、覚えておく必要があります。 |